fly: 解説: flyの使い方  [fly]

目次

  1. flyを起動する
  2. コマンドファイル
  3. 描画命令とその解説
  4. コメント文

flyを起動する

注意: v1.0からv1.1へのバージョンアップに伴い、 引数の形式が変更されました。

flyは一般に次のように起動します。 (訳注:入力ファイルは描画命令を記述したコマンドファイル、 出力ファイルは作成するGIF画像ファイルです)

fly -i 入力ファイル -o 出力ファイル
-i 入力ファイル」 を省略すると、標準入力から命令を読み込みます。
-o 出力ファイル」 を省略すると、標準出力に画像データを書き出します。

このとき、-qスイッチを同時に指定すると、flyは無言(quiet)モードになり、 命令実行ごとの結果レポートを表示しなくなります。

fly -q -i 入力ファイル -o 出力ファイル

また、-hスイッチのみ指定すると、簡易ヘルプ(描画命令の一覧)を表示します。

fly -h


コマンドファイル

コマンドファイルには描画命令を1行ずつ記述します。 ただし最初は必ず、次のどちらかの初期化命令で始めなければなりません。

既存の画像データを読み込んで開始する場合:

existing 画像ファイル名
横幅 x ピクセル、高さ y ピクセルの画像を新規作成する場合:
new
size x,y

これらの初期化命令の後に、描画命令を記述します。

end命令を利用すると、連続して別画像を作成することができます。

 :
end
初期化命令(「existing 画像ファイル名」 または 「newsize x,y」)
name 新しい出力ファイル名

描画命令に関する注:


描画命令とその解説

line x1,y1,x2,y2,R,G,B

座標 x1,y1 と座標 x2,y2 を結ぶ、 色 R,G,B の実線を描画します。

dline x1,y1,x2,y2,R,G,B

座標 x1,y1 と座標 x2,y2 を結ぶ、 色 R,G,B の点線を描画します。

rect x1,y1,x2,y2,R,G,B

座標 x1,y1 と座標 x2,y2 を対角線とする、 色 R,G,B の長方形を描画します。

frect x1,y1,x2,y2,R,G,B

座標 x1,y1 と座標 x2,y2 を対角線とする、 色 R,G,B の塗りつぶされた長方形を描画します。

square x1,y1,s,R,G,B

座標 x1,y1 を左上とする、 辺の長さが s、 色 R,G,B の正方形を描画します。

fsquare x1,y1,s,R,G,B

座標 x1,y1 を左上とする、 辺の長さが s、 色 R,G,B の塗りつぶされた正方形を描画します。

poly R,G,B,x1,y1...,xn,yn

座標 x1,y1 から 座標 xn,yn までを順に結ぶ、 色 R,G,B の多角形を描画します。
注:この命令では、いちばん最初に色を指定します。

fpoly R,G,B,x1,y1...,xn,yn

座標 x1,y1 から 座標 xn,yn までを順に結ぶ、 色 R,G,B の塗りつぶされた多角形を描画します。
注:この命令では、いちばん最初に色を指定します。

arc x1,y1,w,h,start,finish,R,G,B

座標 x1,y1 を中心とし、幅 w、高さ h、 開始角度 start度、終了角度 finish度、 色 R,G,B の円弧を描画します。

ellipse x1,y1,w,h,R,G,B

座標 x1,y1 を中心とし、幅 w、高さ h、 色 R,G,B の楕円を描画します。

fcircle x1,y1,d,R,G,B

座標 x1,y1 を中心とし、直径 d、 色 R,G,B の塗りつぶされた円を描画します。

circle x1,y1,d,R,G,B

座標 x1,y1 を中心とし、直径 d、 色 R,G,B の円を描画します。

fill x,y,R,G,B

座標 x,y を起点とする同色範囲を、 色 R,G,B で塗りつぶします。

filltoborder x,y,R1,G1,B1,R2,B2,G2

座標 x,y を起点に、色 R1,G1,B1 の境界色まで、 色 R2,G2,B2 で塗りつぶします。

string R,G,B,x,y,size,string

座標 x,yに、文字サイズ sizeで、文字列 string を描画します。文字サイズは以下のものが指定できます。

stringup R,G,B,x,y,size,string

座標 x,yから上方向に、文字サイズ sizeで、文字列 string を描画します。文字サイズは以下のものが指定できます。

copy x,y,x1,y1,x2,y2,[filename|`command`]

既存の画像ファイル filename (またはコマンド command が出力した画像データ)の、座標範囲 x1,y1 - x2,y2 を、作成中の画像の座標 x,y にコピーします。
x1,y1,x2,y2 をすべて -1 にすると、 元の画像全体をコピーします。

copyresized x1,y1,x2,y2,dx1,dy1,dx2,dy2,[filename|`command`]

既存の画像ファイル filename (またはコマンド command が出力した画像データ)の、座標範囲 x1,y1 - x2,y2 を、作成中の画像の座標範囲 dx1,dy1 - ,dx2,dy2 に拡大縮小してコピーします。
x1,y1,x2,y2 をすべて -1 にすると、 元の画像全体をコピーします。

getpixel x,y

座標 x,y にあるピクセルの色(パレット番号)を報告します。

setpixel x,y,R,G,B

座標 x,y に、色 R,G,Bで点を描画します。

colourchange R1,G1,B1,R2,G2,B2

R1,G1,B1 の全ピクセルを、色 R2,G2,B2 に塗り替えます。

setbrush filename

画像ファイル filename の画像をブラシとして設定します。 linedlinerect, polyarc 命令は、設定したブラシで点や線を描画します(この場合、各描画命令の R,G,B 指定は無効になります)。 killbrush を実行すると初期設定に戻ります。

killbrush

setbrush で設定したブラシを取り消し、初期設定 (太さ1ピクセル、R,G,B 指定有効)に戻します。

settile filename

画像ファイル filename の画像をタイルとして設定します。 fill および fpoly 命令は、設定したタイルで塗りつぶしを行います(この場合、各描画命令の R,G,B 指定は無効になります)。 killtile を実行すると初期設定に戻ります。

killtile

settile で設定したタイルを取り消し、初期設定 (R,G,B 指定有効)に戻します。

setstyle R1,G1,B1, R2, G2, B2, ..., Rn,Gn,Bn

線の描画スタイルを設定します。 linedlinerectpolyarc 命令は、設定したスタイルで線を描画します(この場合、各描画命令の R,G,B 指定は無効になります)。 killstyle を実行すると初期設定に戻ります。

killstyle

setstyle で設定したスタイルを取り消し、初期設定 (太さ1ピクセル、R,G,B 指定有効)に戻します。

transparent R,G,B

画像を保存する際の透明色を、色 R,G,B とします。

sizex

画像のピクセル単位の横幅を報告します。

sizey

画像のピクセル単位の高さを報告します。

rotate deg

画像を時計回りに deg 度、回転します。 deg として指定できる角度は、90、180、270 です。

interlace

画像を保存する際に、インターレースモードにします。


コメント文

コマンドファイルには任意の位置にコメント文を挿入することができます。 行頭に "#" 記号を書くと、その1行をコメント文とみなします。

例:

new
size 256,256
#
# 背景をクリアする
fill 1,1,255,255,255
#
# 中心に円を描く
circle 128,128,180,0,0,0
#
etc.

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作成日 : 1995年6月21日
最終更新日 : 1999年10月7日
アクセス : Unrestricted.
Copyright © 1994-1999 Martin Gleeson and The University of Melbourne.
<URL:http://www.unimelb.edu.au/fly/>
Martin Gleeson, gleeson@unimelb.edu.au

日本語版作成 : 1999年10月21日 by p4room