3.球体関節人形の構造

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必要なパーツ

球関節人形は、次のパーツから構成されています。また、各パーツの間には関節となる球が組み込まれています。
球は、一方のパーツにくっつけてしまいます。どちら側につけるかは、好みによって別れるところです。私が気にっているのは、首の球は頭に、肩の球は上腕に、肘の球は前腕に、手首の球は手に、足の付け根の球は大腿に、膝の球は下腿に、足首の球は足に付ける方法です。

ボディ上腕前腕大腿下腿

首の関節は、頭側に設ける方法(つまり身体と首が一体)と、身体側に設ける方法(こちらは頭と首が一体)があります。どちらにするかで、つけられるポーズが変わってきますね。私は前者しかやったことがない。

Noahさんのコメント:私は頭部と首が一緒で、胴体に受け皿があります。可淡式は胴体に首がついてて、頭部にピアノ線張ってそこにひっかける。

レミさんのコメント:首は球と考えてボディと一体にし、上を丸くしておく(roro注:これはNoahさんのいう可淡式とほぼ同じだと思われます。しかし、いろいろなやり方があるものだ)。

ボディは、さらに胸と腰で分ける方法もあります。一度やろうと思って分離してみましたが、けっこう難しくて、あえなく挫折。いつかは挑戦してみたいものです。それと、KatanDOLLの中には、手や足の指まで球関節にしている作品があります。これは、もはや人間技ではありません。恐ろしや。


設計図を描こう

パーツは、ただ個別に作っていると、全体のバランスがとれません。したがって、作り始める前には、必ず全体の設計図を原寸で描きます。私は、最初は用意していなかったのですが、これはやっぱりあったほうがいいと、後になって実感しました。


パーツの接合

あらためて考えてみると、以上のパーツがどのようにつながっているのか、予備知識がないと案外わからないものです。私も最初は針金かあるいはバネのようなものが入っているのではと、難しいことを考えました。あるいは、稼動式のプラモデルのように、特別なジョイントを使っているのかも、なんて余計な想像もしました。 実際には、ほとんどの場合、ゴム紐が入っています。また、それを実現するために、各パーツは中空になっています。ゴム紐は1本だど張力が小さいので、輪にしてひっかけて、2倍の力をかけるとよいです。
使用しているゴム紐は2本。右図のように、1本は右手、右前腕、右上腕、ボディ、左上腕、左前腕、左手を結んでいます。もう1本は、右足、右下腿、右大腿、ボディ、頭、ボディ、左大腿、左下腿、左足を結んでいます。
人形の各パーツには、常時かなりの力がかかっているので、関節をかなり奇麗に作らねばなりません。張力によって壊れてしまわないくらいの強度も必要となります。また、ゴム紐は、いつかはたるむので、メンテナンスもしやすいようにしておくべきでしょう。


ゴム紐の末端の処理

最初、やりかたはわからなかったため、私は手足に穴を空けて、そこにゴム紐を通して玉結びにしていました。でも、主流は、手、足、首の球の溝に、あらかじめピアノ線などを埋めこんでおき、ここにS字型の針金をひっかける方法です。 ところで、ピアノ線は確かにとても強度があっていいのですが、普通のペンチなどでは切れません(以下のコメント参照)。そこで、私は、とりあえず太い黄銅の針金を買って使ってみました。特に問題はありませんでした。S字型の針金(写真ではS字になってないですね^^;)は、ゼムクリップをやっとこで曲げて作ってみました。こちらも強度は十分でした。

実は、その後ですが、強度に問題があって(作り方がヘタだったのと、あまり太いクリップを使わなかったせい)服を作ってくれている日野さんがあれこれいじっていたら、ゴムが何度か外れてしまって、しまいには折れて、最後は針金で絶対に外れないようにグルグルにされてしまいました。強度や閉じ具合は、かなり余裕をもたせた方がよさそうです。失敗失敗 ^^;

レミさんのコメント:ピアノ線はホームセンター等にあります。細くて腰が強いので、使っている人もいるようですが、後々錆びが出てくることもあり私はワイヤーは全てステン(#22〜#16)を使っています。

たこらさんのコメント:ピアノ線は硬いので、一周にキズを付けて、何度か折り曲げることで切断していました。ニッパーで切ろうとすると刃が欠けます。
もちろん専用の工具もあります。その名もズバリ「ワイヤーカッター」。手元のカタログでは、全長200mmのもので鉄線4mm、ピアノ線2mmまで切断可能。金額は約\1,500程度です。
少し追加すると、ワイヤーカッターは鉄線18mm対応まで何種類かあります。ピアノ線は鉄線の半分の径までOKとして考えればよいと思います。もちろん、太いもの用は大きく値段も張ります(一番大きいので、長さ1050mm、\20,450)。

あっくんさんのコメント:ワイヤーカッターは、アキバまで行かなくても、手近なところで、例えばJマート(東八道路の三鷹市野崎交差点のとこの)なんかで売ってます(みなさま>ローカルネタでごめん)。


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